ノベマス供養「ぼくのかんがえたさいきょうむてきのあいどる」(3)

あえてダサいタイトルのままで進めます。
このノベマス案の登場人物は玲音とは関係のない別人だからです。
本物の玲音の台詞を見る限り、こんな展開にはならないようです。ガミPのスタンスは「超前向きなライバル」だそうですし。

(1話目と記事の概要はこっち
要するに、このテキストは「アイドルマスター(無印、2、DS、SPその他)」を基盤とした二次創作です。

なお、確実にミリオンライブ登場前(シンデレラガールズよりも前かも)にシナリオは組みました。
つまり玲音さんは実際の玲音さんとは全く関係ありません。
あと、結構ハードな描写がある(ボツの最大の要因の1つ)ので、ご注意下さい)

あと、間に合わないと確信したので。
アイドルマスターワンフォーオール発売おめでとうございます。




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「・・・すごっ」
呆然とした表情で、如月千早は映像に映った恐ろしいパフォーマンスを見ていた。

それは、モニター越しでも、千早のようなボーカル属性の実力者には判る凄まじい何か。
モニター越しじゃなくても、ある程度以上の実力が備わっていれば・・・。
だから、「素晴らしいパフォーマンス」ではなく、「恐ろしいパフォーマンス」と言う形容しか出来なかった。

「文字通り、絶句しても不思議じゃないわね」
「・・・だよねー」
「あ、ごめん。切ってくれるかしら。
変に感化されて、明日のライブに影響出ないとも言い切れないし・・・ってのは考えすぎだけど、一応」
千早に変わって、事務所のマネージャーがブルーレイの停止ボタンを押す。
ウォークマンとカメラしか使えないのは相変わらずらしい。もっとも、最近のAV機器は操作が複雑化しているのは事実だが。
「・・・けど、渋谷さんがこうなるなんて・・・」

元々、事務所と交流のある渋谷凛の事は知っていた。
「ランクC相当くらいかなぁ?」
「それくらいだと思うわ。でも・・・」
千早は黙って目で合図。
「・・・はーい、分かりました。
えっと・・・まだランクEみたいですよー、数値上は」
・・・有り難いことに、本当にアイコンタクトで小鳥さんが情報を引き出してくれた。
贅沢なプロダクションである。
・・・一瞬だけど、見知った実力者が手も足も出なかった事実を忘れる事が出来た。

「・・・噂が本当かどうかは分からないけど、本当にそうだったら困るのは事実ね」
「うーん、私は未だに信じられない・・・」
小鳥さんが隠れファンだった臭満々の言葉を発する。
それでも、あくまで信じるのは765プロの仲間の言葉。なので、このリアクション。

「・・・後は、伊織も言ってたけど・・・」
「おはようございまーす!」
事務所の人数が5人に増えた。
「あらあら、千早ちゃん、やっぱ早いわねー」
あずささんと、ゴールデンルーキー。
「いつものことですよ」
と言いつつ、あずささんは迷うから遅いのでは・・・と言いそうになって、やめた。
隣に春日さんがいる、見つけてきてくれたのだろう。彼女は、事務所への道は絶対に迷わない。
だから普段よりはあずささんも早く・・・着いてる。時計を見て、確認した。

「・・・!」
あずささんが来ている。
一番、今の疑問をぶつけるのに適任かもしれない人だ。
「あずささん、ちょっといいでしょうか」
「はい、何かしら」
あずささんは例の噂を・・・律子が話してた。大丈夫だ。
「玲音が、より自分の勝利を確実にするために、えっと・・・他人を蹴落とすような行為をしてるって可能性、あると思います?
そんな行為、不要に見えますけど」
「・・・私に聞いていいの?
場合によっては、そういうことを考えていたかもしれない・・・って思う時よくあるわよ?
伊織ちゃんが言ってたから、私も考えてたんだけど」
「・・・やはり、そうですか」
「実際、前例を見てるから。ゆ・・・」
「前例?」

「・・・聞き間違いじゃないかしらー」
「聞かなかったことにしておきます」
「聞こえませんでした」
「え?す、すみません。何か言ってました?」
千早、黙秘。マネージャー、棄却。未来、聞き逃し。
・・・マネージャーとプチ会議をしていた未来に聞こえていなかったら、余計に都合がいい。
ぺこり、とあずさが会釈した。
(うーん、夢子ちゃんから直接聞いた訳じゃないし、やめた方がいいわよね。
察してるつもりだけど、私の勘違いかもしれないし、夢子ちゃんが直接言いたくない気持ちも凄く分かるし・・・)

「・・・強いて言うなら」
「強いて言うなら?」
「何か、もう1つ理由があれば、おかしくはないんじゃないかしら?
例えば、大事な家族を人質に取られてる、とか・・・」
「・・・あずささん、たまに過激な発想しますね」
「うふふ、昨日私が出たドラマよ?」
「あ、そっか。えーと・・・」
「長野連続ミステリー!美ヶ原と白馬を結ぶ殺人ルート!刑事に迫る影、木崎湖に隠された愛する娘の笑顔を探し出せ!・・・だったかしら」
この間、4秒。
「小鳥さんすごーーーっ!!!」
「・・・春日さん、代わりに突っ込んでくれてありがとう」
「いや、そりゃそうですよ!なんで覚えてるんですか!?」
「長野で2時間ドラマ、って珍しいなって思って・・・」
なるほど、確かに長野県内に断崖絶壁+海のコンボはない。
もっとも、未来がこれの意味を正確に理解するのは3年後の事である。

「・・・確かに、そうかもしれませんね。でも・・・」
「でも?」
「・・・いえ、こちらの話です。
あずささん、ありがとうございました」
「そ、そうかしら?」
「でも、それだとしっくり来ますよね。案外、核心に迫ってるんじゃないかしら?
何か理由がないと、ヘンですよ。
それだけ色々やっておいて、玲音が全く関わってない、ってのも考えにくいし」
小鳥さんが鍛えた妄想力で今までの情報力を組み上げる。


・・・確かに、納得はいく。
千早は、さっきの映像を思い返しながら考えを巡らせていた。

あずささんに頼ったのは正解だった、大体答えは見えた。
ただ、家族と人質に取られたとか、そういうのでは無いと思う。
そういう歌声だったら、もっと違う雰囲気がある、はず。
なんとなく、だけど玲音は少なくともステージ上では、ファン向け特化のパフォーマンスを見せていたように感じられた。

・・・だったら、何?
玲音が必要としている、何か、って・・・。

・・・どちらかと言うと、ファンを人質に取られている?
いや、その発想は飛びすぎだ。やめておこう。
そもそも、流石にそういうステージではなさそうだし、まだ玲音に裏があるという確証もない。




翌日のステージ。
メンバーは、千早、真、やよいの3人。
・・・それと。
「響と貴音は?」
「午前中の仕事が終わってから」
「ま、961プロに出向だし、仕方ないでしょ。
・・・よく許可が下りたねー」

響と貴音は、今は961プロにいた。
事務所の建て直し、が口実。
765プロにとって体のいい人質になる可能性もあったし、そもそも、あの社長が施しを受けるとも思えない。
が、何故か上手く行っている。
不正のスキャンダルがあってから、あの社長も懲りたのかもしれない。
・・・まぁ、その話は置いておこう。
とりあえず、集められるメンバーだけとは言え、ライブを開けるのは嬉しい。

なお、人数だけならバックダンサー組のぶん、いつにも増して豪華極まりない。
あれから、色々と、増えた。
・・・特別減っては、いない、はず。

「うっうー!完璧でーす!
・・・可奈ちゃんの服以外は・・・」
「うぅ・・・頑張りすぎて痩せてサイズ合わなくなるなんて・・・」
一同、大爆笑。
脱げそうになったので、プロデューサーだけは作り笑いになっていたが。
結局、マネージャーさんが詰め物を用意している。
「ホント、迷惑掛けます・・・あ、大丈夫そうです!」
「試しに動いてみてー・・・うん、大丈夫!」
これで、懸念は消えた。
なんせ今回、バックダンサーも何故か現状の精鋭ばかり集まってしまった。
心配だった可奈も、ここ2週間のコンディションが絶好調だったため、完璧。
「それじゃ、今回はよろしくな。
可奈、未来、歩、ジュリア、茜、つ・・・」

ダンサー6人を言い終わって、主役に目を移そうとしたところで。
プロデューサーの携帯のバイブ音が響いた。
「・・・え?
も、もしもし」
「その自信の無さそうな声は何だ。
今回のライブ、自滅する気か?」
自信しか無さそうな声が電話の向こうから聞こえてきた。
「黒井社長・・・!?」
それを聞いた真が、直感的に電話の相手を察した。

(・・・おどし?)
(もう、それは無いでしょ)
「・・・単刀直入に言おう。
響と貴音が、テレビ局から出られなくなった」
「なっ・・・!」
「盗難騒ぎ、だそうだ。警察が来ている」
「盗難騒ぎって・・・!?」

・・・漏れた通話の声から、千早が状況を整理する。
「それで、我那覇さんと四条さんは来られないって事ですか!?」
「状況を伝えただけだ。
義務は果たしただろう?それだけだ、後はなんとかしたまえ」
「待って下さい!状況を詳しく・・・」
いかにも面倒そうな空気を受話器越しに発しながら、電話は切れた。

・・・携帯のバイブ音。
今度は、マネージャーの携帯だ。相手は・・・。
「はい、もしもし!?響ちゃん!?
えっと、プロデューサーに変わります!」
「あっ・・・響!?」
「あ、プロデューサーだな!
えっと・・・黒井社長から、直接電話しろってメールが来て・・・」
・・・確かに、こっちのほうが効率的か。
「えっと、だな。
自分と貴音のカバンが盗まれて、テレビ局の庭から見つかったんだけど、事情・・・チャーシューじゃなくて・・・」
「事情聴取で足止めを受けているところです・・・」
相変わらず、連携の取れた2人だ。
ライブに出られれば、さぞ盛り上げてくれる事だろう。
「もーっ、なんでよりにもよってこんな時にぃー・・・」
茜が呟く。
彼女がこう発言するという事は、万全であれば成功を確信していたことの裏返し。

・・・万全であれば?

・・・まさか。
それを見て、プロデューサーが電話を取った。
「悪い!翼、頼んだ!」
「え!?私!?」
無駄に軽やかな手つきで翼が携帯を受け取る。
直接マネージャーに返さなかったのは、名前を呼べなかったのを気にしてた彼なりの配慮らしい。

プロデューサーが、電話を持った。
電話先は・・・。
「・・・プロデューサー、どこに?」
「リダイヤルだ」
「えっ・・・」

「・・・どうした、765プロ」
「今日の響と貴音の収録。
玲音は参加してました?」
会場のスタッフには聞こえない程度の声を、辺りに響かせた。

「・・・ほう。
そうだ、と言ったらどうする?」

プロデューサーが凍りついた。
電話の内容を隣から聴ける聴力の千早はもちろん、他の面々も思わず黙っていた。

「・・・回答なし、か。
私の言う事を今更信用する気にはならないだろうな、貴様は」
「・・・その逆です」
「は?」
「あなたなら。
『もし玲音に裏があった場合』、一番最初に気付けると思いまして」

「・・・ハハハ!
意外と頭の使い方が分かってるじゃないか。見直したぞ。
なら話してやろう。私の見立てだと、9割9分裏がある。
今日の響と貴音に何かあったら確定だと思っていたが、見事引っ掛かってくれた。
つまりは、そういう事だ。参考にしたまえ」


今まで、765プロが歩んできた道。
全てが、影の正体を確信に変えていく。

ライブのスケジュール表を手に取る。
今日のライブ、そしてこれからの765プロ。


・・・どう動けばいい?


(To be continued)




バックダンサー、静香とか入れても良かったけど、あえて外した。
あと、作中のあずさのモノローグは完全趣味。ただ、相当時間が経っても夢子が言うタイミング掴めない場合、あずささんは彼女の過去について色々察してくれるだろうなーと思ったので、こういう方針で今回は組みました。DS本編の時間軸では知りませんが。

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by icelake876 | 2014-05-13 23:12 | 雑談(アイマス系) | Comments(0)  

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